2020/05/24 09:47

https://www.nishinippon.co.jp/sp/item/n/609071/
私は篠栗霊場のお遍路さんのお陰で、なに不自由なく育った。
霊場と言っても札所やお寺だけでなく、お泊まりになる旅館や弊社が営むような食堂や土産品店を含めた、観光業と目される全ての施設のお陰で。
しかし時と共に、その施設も徐々に衰退の一途を辿っている。
気になってることがあった、弊社は激減したとはいえ店を開けていれば僅かながら売り上げに繋がるが、同じ観光業の旅館は3〜5月の遍路シーズンで掻き入れどきに、この状態になり売り上げは、ほぼゼロになったのではと。
弊社も元々旅館だったので何となく日頃からシンパシーみないなものを感じていた。
先にも述べたように、観光業で私は大きくなった。
このよう状況が続けば廃業する店舗も出てくる古の先人達が切り拓いてくれた遙か昔の村おこし、この文化が目に見えて衰退していく様が本当に情けなく耐えられなかった。
実は、SASAGURI88デザインは私が考えたものだが、ちょっとスピリチュアルな話をすると、どこか先人達より授かった感がある。
今回、無償提供を決めたのは、先人達の偉業に対し、本当に僅かばかりだが恩返しが出来ればとの想いがあった。
また、SASAGURI88デザインが町民のシンボルとして、精神的な拠り所になってくれたらデザイナーとして、こんな嬉しい事はない。
最後に、誌面に大々的に取り上げてくださった西日本新聞さんに深く感謝いたします。